
De La Soul / Breakadawn (Frankie Foncett Mix)
90s HipHopが最も自由だった時代の美学を凝縮したRemix
メロウと知性が躍る、90s HipHop美学の完成形Remix。90年代HipHopがもっとも豊潤で、もっとも自由だった時代…その空気を凝縮した1枚が、今回レコメンドするDe La Soul / Breakadawn (Foncett Power Radio Mix)です。3rdアルバムBuhloone Mind Stateからのシングルとして知られるBreakadawnは、当時からメロウHipHopの代名詞的存在でしたが、本作で聴けるのはUKクラブ視点で再構築された、もうひとつの完成形とも言えるRemixとなっています。
オリジナルが持つメロウネスとレイドバック感
オリジナル・バージョンは、Stevie Wonderがソングライティングを手がけたMichael Jackson / I Can’t Help Itを軸に、Smokey Robinson / Quiet Storm的メロウネス、Bar-Kays由来の艶やかなFunk感を溶かし込んだ、極上のレイドバック・グルーヴが魅力でした。その温度感をしっかりと保ちながら、よりダンサブルにアップデートしたのが、UKの才人Frankie FoncettによるこのRemixです。
UKクラブ感覚で研ぎ澄まされたビートと構成
イントロは原曲の空気を残したまま、タイトで芯のあるドラムが前に出る設計で、キックとスネアは引き締まり、リズムの輪郭がよりシャープに浮かび上がります。そこへ重ねられるのが、Jungle Brothers / JimbrowskiやDoug E. Fresh絡みのフレーズ、さらにはJazzやFunk由来の断片たち…多彩なサンプリングが使われていながら、決して散漫にならないのは、Frankie Foncettの構成力がバツグンだからこそですね。中高域のきらめきが強調され、フロアでも映える音像に仕上がっています。
遊び心と知性が同居するDe La Soulらしさ
ブレイクではDe La Soul特有の遊び心が顔を出し、ラップはあくまでスムース。リリックは日常の小さな気づきや、ポジティブなユーモアに満ち、過度に攻撃的ではない…そのスタンスが、UKのAcid Jazzや当時の洗練されたダンス・ミュージック文脈と自然に接続しています。90年代前半、US HipHopがUKのラジオやクラブで知的に消化されていった時代背景を、そのまま音にしたような仕上がりですね。
フロアで再発見されるBreakadawnのもうひとつの顔
この12インチはラジオ・ミックス表記ながら、しっかりとDJユースを意識した鳴りと展開を持ち、HipHopセットはもちろん、JazzyなHouseやクロスオーバー系の流れにもスッと馴染む懐の深さがあります。オリジナル・バージョンを知っている人ホド「こんなにダンサブルな曲だったんだ」と再発見があるハズですよ。メロウ、知性、ダンスフロア適性…そのすべてが高次元でバランスしたUK盤12インチ。90s HipHopの美学を、今の耳とフロアで再確認するための1枚として、オススメしたい作品ですっ!








