
George Benson / Never Give Up On A Good Thing
80s George Bensonを象徴する、陽光のようなスムース・ダンサー
陽光のように爽やかに駆け抜ける、極上スムース・ダンサー。George Bensonが1981年に放った Never Give Up On A Good Thing は、Turn Your Love Around と並んで彼の80年代サウンドを象徴する1曲です。12インチシングルはUK盤のみでリリースされ、この曲はベスト・アルバム The George Benson Collection のために新録された楽曲でありながら、既存の代表曲群と肩を並べてもまったく引けを取らない完成度を誇っています。
針を落とした瞬間に広がる、前向きな空気感
針を落とした瞬間、まず心を掴まれるのは華やかさと爽快感に満ちたイントロっ!軽やかなカッティングギター、煌びやかなホーン・セクション、そしてパキッとしたドラムが一体となり、「これから良い時間が始まるぞ」と語りかけてくるような前向きなムードをつくり出しています。同時期に大ヒットした Turn Your Love Around の系譜にあるスムース & メロウなAOR〜Discoの質感で、聴くだけで胸がスッと開くような清涼感が広がっていきますね。
Jay Graydonのプロダクションが引き出す歌の魅力
プロデューサーは当時ヒットメイカーとして名を馳せていたJay Graydon。Michael GarvinとTom Shapiroによるソングライティングは抜群にキャッチーで、George Bensonの持ち味である甘く柔らかなヴォーカルを最大限に引き出しています。ギターよりも歌を前面に押し出したミックスもこの曲の特徴で、軽やかなグルーヴの上をスムースに滑るように響く歌声は、まるで夏の涼風のようで気取らず、それでいて確かな色気をまとっています。この絶妙なバランスこそが「80s George Benson」の真骨頂ですね。
シンプルで力強い、ポジティヴなメッセージ
サビで繰り返される「Never give up on a good thing♪」というフレーズには、恋愛だけでなく人生全般に通じるポジティヴなメッセージが込められています。大切なものは簡単に手放すな、というシンプルだけれど力強い言葉に、AOR〜R&B特有の温かい人間味がしっかりと宿っているようにカンジられますね。軽快で耳馴染みが良いのに、聴き終えたあとには前向きな余韻が残る、そのバランス感覚が見事です。
UKで支持された理由と12インチならではの魅力
当時のクラブやラジオでも非常に人気が高く、特にUKではAOR〜モダンSoulとDiscoを橋渡しする1曲として高く評価され、スマッシュヒットを記録しました。爽やかで品があり、踊れて、なおかつ耳馴染みが良い…DJにとって使いやすい条件がすべて揃ったサウンドだったのも頷けます。12インチシングルがUK盤のみという点も、コレクター心をくすぐる重要なポイントですね。
ベスト盤収録曲とは思えない輝きを放つ1曲
ベスト盤のB面1曲目という扱いながら、その存在感は完全に「ベスト級」。軽やかで洗練されたメロディ、ポジティヴなメッセージ、そしてGeorge Bensonの柔らかな歌声…この三拍子が揃った、何年経っても色あせない永遠のスムース・ダンサーです。針を落とせば、気持ちまで少し前向きになる…そんな力を持った1枚ですよ。
1981リリース