Sharon Brown / You Got Me Where I Want To Be - 夜明け前のフロアを包む、美しく切ないN.Y. Disco

Sharon Brown / You Got Me Where I Want To Be

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夜明け前のフロアを包む、美しく切ないN.Y. Disco。


クラブヒットの陰に隠れたSharon Brownもうひとつの名作

今回レコメンドするのは、1983年にリリースされた Sharon Brown / You Got Me Where I Want To Be です。Profile Recordsから届けられたこの1枚は、クラブヒット I Specialize In Love の影に隠れながらも、確実にフロアの記憶へ刻まれてきた隠れた名曲ですね。プロデュースはNY Discoの魔術師 Patrick Adams。そしてPhreek / Weekendで知られるKen Morrisとの共作という布陣を見ただけでも、ただならぬ空気をカンジますっ! 当時のNY Discoが持っていた洗練されたサウンド・メイキングを存分に味わえる12インチです。


Patrick Adams節が光る美しいグルーヴ

イントロはエレガントなキーボードのコードワークから静かに幕を開け、やわらかく揺れる4つ打ちビートがジワリとグルーヴを形成…。ハデに煽るのではなく、あくまで沁み込ませるタイプのDiscoサウンドです。重厚なベースラインが低域をしっかり支え、その上を浮遊感あるシンセが漂う構造は、まさにPatrick Adams節が全開っ! ブレイクではリズムを一瞬引き算し、Sharon Brownのヴォーカルを際立たせる演出も見事で、フロアの空気を自然とドラマティックな世界へ引き込んでいきます。


儚さをまとったSharon Brownのヴォーカル

リリックは「あなたに完全にココロを掴まれてしまった」という、抗えない愛の告白。タイトル通りのメッセージを、Sharon Brownは力強さよりも儚さを帯びたトーンで表現しています。ヒット曲で見せたパワフルなディーヴァ像とは異なり、ここではどこか内省的で、夜明け前の静けさを思わせる歌声が胸を打ちますね。その繊細なヴォーカルが、Patrick Adamsの美しいトラックと溶け合うコトで、この曲だけの独特な空気感を生み出しています。


Eric Matthewが描く12インチならではの音世界

Mixを手がけるのは Gary's Gang 等でも知られるEric Matthew。音の分離、奥行き、シンセの煌めきとベースの重心のバランスが絶妙で、12インチならではのワイドレンジなサウンドを存分に堪能できます。当時のNYクラブシーンでは、ピークタイムというよりも明け方のセットでジワリと効かせるタイプの楽曲としてプレイされていました。派手なチャートアクション以上に、DJ達から厚い信頼を集めた1曲と言えるでしょう。


いま聴いても色褪せないN.Y. Discoの余韻

今あらためて聴けば、80年代初頭のNY Discoが持っていた「熱」と「余韻」の両方が伝わってきます。ハデさではなく、空気感で魅せる…。だからこそ40年以上経った今のフロアにも自然に溶け込み、時代を超えて響き続けるのでしょう。Sharon Brownのもうひとつの名刺とも言うべきこの1枚、コレクションにもDJプレイにも加える価値は十分にアリますよっ!

 

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