Tierra / I Want You Back - Motownの名曲に西海岸の陽光と大人のグルーヴを注ぎ込んだ極上カバー

Tierra / I Want You Back

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Motownクラシックを西海岸仕様でアップデート

Motownの名曲に西海岸の陽光と大人のグルーヴを注ぎ込んだ極上カバー。1970年代からL.A.を拠点に活動を続けてきたチカーノ・ソウル・バンド、Tierra。メロウ・ソウルの名曲Togetherのヒットで知られるバンドだが、この1988年リリースの12インチI Want You Backは、そのイメージを心地よく裏切ってくれる1枚です。誰もが知るJackson 5の金字塔を、Tierraは単なる懐メロ再演ではなく、80年代後半のダンスフロアを強く意識したアレンジでアップデートしています。


オリジナルへの敬意とフロア感覚の両立

イントロからまず耳に飛び込んでくるのは、オリジナルへのリスペクトをカンジさせる、あの弾けるピアノ・リフ…しかしそこに重なるのは、タイトで芯のあるドラムス、腰にくるエレクトリック・ベース、そして厚みのあるブラス・セクション。オープニングからイッキにフロアの温度を上げ、ブレイクではパーカッションとラテン・フレイバーが顔を出す…西海岸らしい開放感と、チカーノ・ソウル特有の切なさが同時に香る、このバランス感覚こそTierraの真骨頂でしょう。


大人の余裕がにじむヴォーカル表現

オリジナルで瑞々しい輝きを放っていたMichael Jacksonのヴォーカルに対し、Tierraバージョンは甘く包み込むようなコーラスワークが主役。若さの衝動ではなく、わかってしまった大人の余裕が漂う歌声が、歌詞の「君を失って初めて気づいた」という後悔と切実さを、よりリアルに響かせてくれますね〜ダンス・チューンでありながら、感情の陰影もしっかりと描かれているのが見事です。


12インチで完成するカバーの価値

1988年当時、古いSoulの再評価と80sダンス・サウンドが交差する中で、この手のカバーはクラブDJやラジオにとって使える存在でした。オリジナルを知る世代には安心感を、若いフロアには新鮮なグルーヴを届ける…特に12インチならではの音圧と展開は、現場でこそ真価を発揮する。モータウン・サウンドの象徴的メロディを保ちながらも、Latin〜R&Bの要素を巧みに織り交ぜ、Tierra流のオリジナリティを確立した点は高評価ですね。数多く存在するI Want You Backカバーの中でも、この盤が今なお支持される理由は明確で、懐かしさだけで終わらず、しっかりと踊れるところでしょう。そして聴くたびに、西海岸の太陽のような明るさと熱気が部屋に広がる。ゼヒUSオリジナル12インチで持っておきたい、DJ目線でもコレクター目線でも納得の1枚です。

 

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