L.T.D. / Cuttin' It Up - 都会派Soulの皮を脱ぎ捨てた、野性味溢れる濃厚Funkサウンド

L.T.D. / Cuttin' It Up

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都会派Soulの皮を脱ぎ捨てた、野性味溢れる濃厚Funkサウンド。


転換期のL.T.D.が見せた新たなFunkへの挑戦

70年代にSam & Daveのバックバンドとしてキャリアをスタートし、その後 Back In Love Again や Holding On、Kickin' Back といったヒットで洗練されたSoul/Discoグループとして名を馳せたL.T.D.。そんなL.T.D.が1981年、アルバム Love Magic から放ったのがこの Cuttin' It Up です。Jeffrey Osborne脱退後という大きな転換期にありながら、バンドの地力と新たな方向性を強烈に提示した1曲と言えるでしょう。従来のアーバンで洗練されたイメージを残しつつも、その奥底にはこれまで以上に荒々しく、肉体的なFunkスピリットが息づいています。


P-Funk直系の粘りを宿した極太グルーヴ

針を落とした瞬間に飛び込んでくるのは、ただならぬ気配を放つ個性的なイントロ…。間を活かしたリズムの隙間から、地を這うように唸るシンセ・ベースがうねり出します。この重低音の質感は、明らかに当時のP-Funk、特にParliament/Funkadelicからの影響を感じさせるドロッとした粘度の高いグルーヴっ! 先行でヒットした Kickin' Back がキレ味鋭いDisco Funkだったのに対し、この Cuttin' It Up はより泥臭く、腰にズシンと来るグルーヴ重視のアプローチが印象的です。時代の流れを取り入れながらも、Funk本来の重量感を失わないサウンド・メイキングは実に見事ですね。


祝祭感あふれるバンド・アンサンブル

ブリブリと弾むベースに絡むギターのカッティング、そして一糸乱れぬホーン・セクションがリズムを引き締める構成はさすがの完成度ですね。さらに複数の声が掛け合うように展開するボーカル・ワークは、まさにGeorge Clinton一派が築いた「Funkの祝祭感」そのもの。洗練された都会派Soulのイメージをあえて脱ぎ捨て、ファンクの本質である野性味と肉体性を前面に押し出しています。メンバーそれぞれの演奏力とアンサンブルの強さが、この熱量あふれるグルーヴを支えているコトが伝わってきます。


Bruce Swedienが引き出した圧倒的な音像

リリックはタイトル通り Cuttin' It Up =思い切り楽しむ、騒ぐ、ブチ揚げるといったニュアンスで、抑圧から解き放たれ、音楽と共に解放される夜の高揚感が込められています。クラブやラジオでのオンエアを意識したダンサブルな構成ながら、単なる流行追随ではなく、バンドのルーツに立ち返ったようなチカラ強さが感じられるのも魅力です。そしてミックスを手掛けたのは名匠 Bruce Swedien。音の分離と厚みのバランスは抜群で、それぞれの楽器が立体的に鳴り響くサウンドは現在聴いても色褪せるコトがありません。


12インチでこそ体感できる野性味あふれるFunk

12インチならではのワイドなレンジで鳴らすと、その低域の圧とホーンの抜けが存分に体感できます。現代のフロアでプレイしても、P-Funk直系のファンクネスはまったく色褪せないでしょう。洗練か、野性か…。その問いに対しL.T.D.が出したひとつの答えがこの盤に刻まれています。アーバンSoulのスマートさと、Funk本来の泥臭さが見事に融合したこの12インチは、80年代初頭のBlack Musicの面白さを存分に味わわせてくれる名盤です。グルーヴを身体で受け止めたい夜、ぜひターンテーブルに載せてみてください。きっと腰が勝手に反応するハズですよっ!

 

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