52nd Street / Cool As Ice - マンチェスター発、氷のように硬質で熱を帯びたElectro Funk

52nd Street / Cool As Ice

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1983年、UKマンチェスターで結成されたJazz Funkバンド、52nd Street。そのキャリアの中でも特異な位置を占めるのが、今回レコメンドするCool As Iceです。本国UKでは発売されなかったこのUS12インチシングルは、52nd StreetがUS市場へ進出するための試金石とも言える1枚であり、実際にBillboard Danceチャートへランクイン、ライヴ公演へと繋がる大きな足がかりとなったシングル曲となっています。


UK Jazz FunkとUS Electroが交差した重要作

針を落とすと速攻で耳に飛び込んでくるのは、ドコか奇妙で中毒性のあるシンセ・メロディのループ…その背後で、地を這うようにウネる強烈なシンセ・ベースが絡み合い、楽曲全体に張りつめた緊張感を与えていますね。ドラムは生音とドラムマシンが絶妙にブレンドされ、無機質でありながらも、完全にマシンには振り切らない人の体温を残したグルーヴを形成しています。このバランス感覚こそが、本作を単なるElectroナンバーで終わらせない最大の魅力となっています。


Donald Johnsonがもたらしたサウンドの進化

プロデュースを手がけたのは、Post Punk/New WaveバンドA Certain Ratioのメンバーとしても知られるDonald Johnson。Donald Johnsonのアドバイスによって大胆に導入されたシンセサイザーとドラムマシンは、52nd Streetのサウンドを劇的に進化させることとなりました。A Certain Ratio譲りの重厚なシンバル・プログラミング、硬質で乾いたビート感、そして当時N.Y.で隆盛を極めていたHipHopやElectroの要素を、UK特有のクールで抑制の効いた美学で再構築している点が非常に興味深いですね。


ポスト・パンクの美学とブラック・ミュージックの融合

ヴォーカルは決して技巧派とは言えないが、その不完全さがむしろ楽曲に人間味を与えていますね。「Cool As Ice」というフレーズに象徴されるリリックは、感情を過剰に露わにするのではなく、冷静さと距離感を保ちながら自分自身を貫く姿勢を描いており、Post Punk以降のUK的な感性とも強くリンクしています。Remixを担当したのは、NYクラブ・シーンを知り尽くしたJohn Jellybean Benitez。Jellybeanの手によってフロア仕様へと磨き上げられたこのヴァージョンは、当時のクラブDJやラジオにもしっかりフィットし、USでの評価を決定づけました。


現代のダンス・ミュージックにも響く硬質なファンクネス

Factory Recordsに所属し、Joy DivisionやNew Orderと同じ空気を吸っていたバンドだからこそ生まれた、ポスト・パンクの緊張感とブラック・ミュージックの快楽主義が見事に交差する瞬間が、この曲には刻まれている。現代のHouse、Techno、フューチャーFunkのリスナーにとっても、この楽曲に宿る硬質なファンクネスは驚くほど新鮮に響くハズですっ! 時代を超えて再評価されるべき、静かに燃えるような1枚。フロア目線でも、コレクター目線でも、間違いなく手元に置いておきたい12インチシングルです。そして、ダビーなアレンジでコズミック感が際立つカップリングのTwice As Niceのイイっ!

 

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